真心を甚だしい侮辱で返される[サムエル下10章]

サムエル記
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このメッセージもそうですが、すべてのメッセージは誰か特定の個人を対象にしたものではありません。ぐさっと刺されることがあれば、私ではなく、悔い改めを求める神様のメッセージとして受け取ってください。

真心を甚だしい侮辱で返される[サムエル下10章]


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【ノート】
1-2節。ダビデはアンモン人の王ナハシュが忠実だったという。ナハシュといえば、サウル王の治世の初期に、ギレアドのヤベシュを攻撃して、その全住民の片目を抉り出そうとした人物だ。その人物がどう忠実だったのかは書かれていない。ダビデ王の時にはおとなしくしていたのかもしれない。それで、哀悼の意を表す使節を新しい王ハヌンのもとに遣わす。ダビデは8章でたくさんの敵国を武力で倒したが、他国との外交もおろそかにはしなかった。たとえ、相手が異邦人であっても、礼節を尽くすということをした。私たちが心を尽くす対象は誰であろうか。心を通わせた交流をする相手は誰だろうか。もし、その相手が自分の家族や自分の教会の中だけに限定されてしまっていたら、残念なことだ。もちろん、家族とは互いに愛し合えばよいが、地の塩、世の光としては、敵を愛しなさいと命じられている者としては、ダビデのように、未信者とも心を通わせた交流をする者となろう。しかし、真心からの配慮が通じないこともある。そういうときはどうすればよいのか?ダビデのように血肉の戦争をするのは旧約のやり方だ。新約では何と言われているか?マタイ10:12-13。平和は返ってくる。相手が受け取らなかったら、それはそれで、自分が祝福される。主が報いてくださる。だから、相手の反応は気にせずに、真心を尽くす者になろう。

3節。高官たちは、ダビデが使節を送ってきたのは戦略だという。事実は決してそうではなかった。単純にダビデは哀悼の意を表したいだけだった。本当はただ感謝して受け取れば良かった。素直にダビデの好意を受け取ってさえいれば、イスラエルとアンモンはうまくやっていけるはずだった。それなのに、アンモンの高官たちはダビデを恐れるあまり、真逆に解釈してしまった。善意を悪意とみなしてしまった。恐れや疑いの心は私たちに間違った解釈をさせてしまう。クリスチャンの真心からの愛の行動を、偽善とみなしてしまう。どれだけよくしてもらっても、根拠なく疑いの目を向け、感謝をしないばかりか、裁いてしまう。何の根拠もなしに、「何か裏があるのではないか」と勘繰ってかみつく。そうやってせっかくの人の好意を踏みにじってしまう。そんなことをしたら健全な人間関係を築くことができない。好意をよせてくれる人にすら敵対するなら、あらゆる人を敵に回してしまう。いつも一人ぼっちになってしまう。
イエス様は「人々を恐れてはならない」と言われた。だから、人間に対する恐れは神様からは来ない。もし、誰かに対して恐れや疑いの目を向けることがあれば、いったいそれはどこから来るのか。もし何の根拠もなしに相手の言動を悪くとらえてしまっているのだとしたら、相手が悪いのではなく、むしろ自分の堕落した思いが根源なのだということを認めなければならない。自分がひねくれているのだ。心が曲がっているのだ。そのことを悔い改めなければならない。人の好意を踏みにじったこと、一つ一つについて神様の御前で告白しよう。そのように心が曲がってしまっているのは、過去に傷ついた経験があるからだろう。そのことも告白して、主に癒していただこう。イエス様ほど好意を裏切られた方がいるだろうか。神の御子であられながら私たちを愛して、天の栄光を捨てて人間になって来てくださったお方なのに、御自分の民から拒まれ、イスカリオテのユダに裏切られ、十字架にかけられた。この方が受けた傷によってあなたの心の傷は癒される。あなたは好意を素直に受け取れるようになる。

4節。ハヌンは、父が亡くなっていきなり王になり、右も左もわからない状態だ。それで、高官たちの言葉を信じて、しなくてよいことをしてしまった。ダビデが遣わした使節に対してひどい侮辱を加えた。
ひげを半分そり落とし、衣服も腰から下を切り落とした。ひげは、当時の男性にとって男らしさと権威の象徴であり、栄光のしるしだ。だから、みなひげを長く伸ばしていた。特に王を初め、預言者、大祭司、律法学者は長いひげをたくわえる習慣があった。ここで王の使節として遣わされている人たちは、王国を代表する人々だから、それなりの身分の人たちだっただろう。その地位にふさわしく、威厳を示す長いひげをたくわえていただろう。そのひげを強制的にそるというのは最大の侮辱と不幸のしるしだ。イザヤ7:20では、神の裁きの内容として、ひげをそるというものがある。そして、当然衣服を着られて下半身を露わにされることは、誰でもわかる侮辱だ。ただ使節が町に入ることを止めるだけなら、ここまでの大ごとにならなかっただろうに。何でこんなことをしてしまったのか?新しい王としての知恵と権威を示そうとしたのだろう。「哀悼の意を表するふりをしても、このハヌンの目を欺くことはできない」「ハヌンを害そうとする者は誰でもこのような侮辱を受けるのだ」と。くだらない虚栄心だ。そのくだらない虚栄心は、大きな代価を払うことになる。誰かを理不尽に踏みにじってマウントをとろうとすれば、それ相応の代価を払うことを覚悟しなければならない。

5節。ダビデの対応は落ち着いている。内心憤慨したに違いないが、まずは侮辱を受けた使節に対する最大限の配慮が見られる。いったんエリコでひげが生えそろうまで待機させた。使節たちを晒し者にしなかった。このように、我らの王イエス・キリストは、たとえ私たちが侮辱を受けても、私たちの恥を取り除いてくださる。身に覚えのないことであらゆる悪口を浴びせられたら、その分天の報いがある。私たちに義の白い衣を着せ、天使たちの前で私たちの名前を知らせてくださる。

6節。まずはアンモン人の反応を見よう。「ダビデの憎しみをかったと悟ると」と書いてある。ダビデが怒ることが予期できなかったのだろうか?どうやらできなかったらしい。でも、もし少しでも考えれば、十分予期できたはずだ。預言者でなくてもわかるだろう。肉に従って衝動的に行動する前に、その行動の結果、確実に待っている未来は何かを予期してみよう。やめておこうと思うだろう。でも、やってしまったものは仕方ないとして、アンモン人はアラム人の傭兵を雇った。つまり、お金の力で解決しようとした。これまた短絡的なやり方だ。お金では解決できないことがある。大金をはたいたけども、アンモン人はダビデに敗れてしまった。ましてや、罪の問題はお金でどうすることもできない。罪はただ悔い改める以外に解決の方法がない。
次にダビデの反応について考えてみよう。ダビデは使節が受けた侮辱をそのままにすることができなかった。使節が侮辱されたということは、使節を遣わしたダビデ王が侮辱されたということでもある。だから、決して捨て置くことはできなかった。非常にありがたいことに、イエス様も同じようにみなしてくださる。使徒9:1-5。パウロは教会を迫害していた。しかし、イエス様は「なぜ、私を迫害するのか」とおっしゃっている。イエス様と教会の結びつきがあまりにも強いので、教会を迫害することはイエス様を迫害することに等しいのだ。イエス様は私たちの受ける侮辱や迫害を決して捨て置くことはない。

7-14節。戦いはイスラエルが勝った。11-12節のヨアブの言葉にイスラエルの勝因を見ることができる。第一に、イスラエルには強い協力関係があった。苦しい時には互いに助け合おうと。対するアンモン、アラム連合軍は金で結ばれた関係だ。
第二に、イスラエルには大義名分があった。民のため、神の町々のため、戦いに勝って屈辱を取り除けという大義名分だ。対するアンモン、アラム連合軍は、アンモンは恐れと虚栄のため、アラムは金のためだ。あまりにも戦いに対する意欲に差がありすぎる。戦いは士気の高さがものを言う。虚栄やお金では命をかけられない。命をかけて戦うからには、もっと崇高な何かが必要であり、イスラエルにはそれがあったが、アンモン、アラム連合軍にはそれがなかった。それで、攻められるとあっという間に瓦解して逃げ出してしまった。
神の教会は、いつも霊的戦争に身を置いているが、私たちはいつも敵よりも士気が高くなければおかしい。神の教会は信仰によって結ばれており、肉による家族以上の強い絆があって互いの賜物をもって助け合うことができる。さらには、神の栄光のため、自分たちを守るため、悪霊どもにとらわれている人々を助けるためという命をかけるに値する大義名分がある。それに対して敵である悪霊どもは最終的に負けることが決まっている戦いをしているのであり、ただ恐れと憎しみをモチベーションとして結束している過ぎない存在たちだ。こんなやつらに負けてはいられない。神の教会は圧倒的に勝利しているのが当然であり、いつも悪霊どもを追い散らすことができる。

15-19節。アラムが本気を出して全面戦争になっても、やはり士気の高いイスラエルが勝った。これにて最終的な決着がついた。私たちも今はまだ悪霊どもがのさばり、世は堕落している。しかし、最終的にはイエス様が再臨して戦いに決着をつけることになる。反キリストの勢力を滅ぼし、悪魔を滅ぼし、死をも滅ぼしてしまう。そのことを楽しみにしながら、勝ちが確定している戦いを戦い抜こう。

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