聖であるということは、罪、汚れ、悪がなく清くことと、
俗悪なものから分離していて特別であるということです。
ヤハウェ・ムカデシュ
【ノート】
神には様々な麗しい御名と称号がある。レビ記で、新しく御名が啓示された。レビ記は、礼拝についての書物だ。まず、献げ物について、祭司について、清いものと汚れたものについて、書いてある。18章にはいとうべき性的関係。19章が聖なる者として守るべき掟。20章は死刑にあたる罪についての規定だ。新しく御名が啓示されたのは、その死刑にあたる罪の目録の中にある。レビ記20:7-8。8節の終わりに「主であって、あなたたちを聖なる者とする」という箇所がヘブライ語でヤハウェ・ムカデシュという御名だ。ムカデシュはカダッシュという動詞の変化形だ。カダッシュは旧約聖書に172回出てきて、聖別する、清める、聖なる、備える、奉献する、献身する、分離するという意味がある。そこには、罪がない清いものにするという意味と俗悪なものから分離するという意味がある。
第一に、ヤハウェ・ムカデシュは聖なる神だ。聖であるということは、神の属性の基盤だ。イザヤが第三の天で、神殿の御業に座しておられる主を見たとき、天使のセラフィムたちが呼び交わして唱えた。「聖なる、聖なる、聖なる万軍の主。主の栄光は、地をすべて覆う。」御座におられる主は第一に聖なることを特徴とするのだ。聖なると三度セラフィムが言ったのは三位一体を表している。主は一点のくもりもなく、決して変わることのない完全な清さをお持ちの点で聖なるお方だ。そして、主はあらゆる被造物をあらゆる点ではるかに超越して偉大であるという点で分離しており、聖なるお方だ。聖であるところが主の全能の力、主の限りない慈しみ、主の正義といったあらゆる偉大さの基礎だ。ヤハウェ・ムカデシュであるイエス・キリストも天使から聖なる者と呼ばれると預言されて生まれてこられ、悪霊すら「神の聖者だ」と見抜いた。御自分でも御自分のことを聖なる者と自認しておられた。ヨハネ10:36。イエス・キリストは罪が何であるか体験したことがないお方であり、神としての性質と人としての性質をあわせもつ唯一無二のお方であるという点で聖なる方だ。
第二に、ヤハウェ・ムカデシュは神の民を聖別する。主は聖別するお方。これが律法の目的だ。主が最初に聖別したのは安息日だ。安息日はほかの日と違って主に時間を献げる特別な日となった。次いで、主は出エジプトのとき過越にちなんで初子を聖別することを求めた。さらに、レビ記では献げ物、祭司、祭服、祭壇、臨在の幕屋、祭具を聖別するように命じられた。それらは全部ただ主に献げ物として、ほかのものと分離されたのだ。ほかの用途には使ってはならない。そして、主は神の民を聖別する。その理由は、ご自分が聖なる者だからだ。Ⅰペトロ1:15-16。これはレビ記の引用。主はクリスチャンが聖なる者として生きることを求める。まず、クリスチャンは罪と世から聖別されていなければならない。Ⅰヨハネ2:1,15。そして、クリスチャンは主に献げるために聖別されていなければならない。ローマ12:1-2。私たちの人生はほかの用途に使うのではなく、ひたらす主のために献げるのだ。
第三に、ヤハウェ・ムカデシュはどのようにして私たちを聖別するか？1.御言葉によって聖別する。ヤハウェ・ムカデシュはこれを破ったら死刑という厳しい御言葉の掟の中で啓示されている。それらの御言葉を読むことによって、聖なる者にふさわしい生き方を知り、御言葉を守って清く生きようとする意志と力が与えられる。イエス様もそういわれた。ヨハネ17:17。真理の御言葉には私たちを聖なる者とする力がある。2.血による贖いによって聖別する。律法書では祭司、祭壇、イスラエルを聖別するためには雄羊の血を流して罪の贖いの儀式をすることが必要だった。これはキリストがなさることの陰。ヘブライ13:12。主の血潮の力を信じよう。血潮の力に豊かに預かるためには、聖餐を行うことや血潮を宣言する祈りをすることが効果的だ。3.油注ぎによって聖別する。聖別の油を祭司や祭具にふりかけることによって聖別した。聖霊様の油注ぎを意味する。聖霊様の油注ぎは主からの任命と賜物に付与だ。賜物によって世の人とは違った生き方ができる。油注ぎを豊かに受けるには、祈りによる聖霊様との親しい交わりが必要だ。クリスチャンは少なからず御言葉、血潮、油注ぎを受けている。すでに聖なる者だ。そのうえで、これらのものにますます豊かに与ることで、聖なる者にふさわしい生き方をする者になろう。
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